今日掲載のレンズはKONIKA HEXANON AR 40mm F1.8 です。海外のコダックやアグファ等のフィルムメーカーは自社のフィルムを売るために自社ブランドのカメラの生産や販売もしていました。日本ではフジフィルムや小西六(コニカ)等が同様にフィルムとカメラを生産販売していました。フィルムメーカーの作るカメラ(レンズ)は一寸バカにされている様なところもありますが、自社のフィルムの性能を引き出すために確りと作ってあるので案外良いレンズが多いですね。また、フィルム時代の絵作りのノウハウはデジタルの時代になっても生かされているようすで、フジフィルムなどはRAWで撮って苦労して現像するよりもJpegのフィルムシュミレーションで撮影した方が好みの画質になるという人も多いと思います。
コニカの一眼レフ用レンズの代表作と言えばこの40/1.8を挙げる人も多いと思います。パンケーキタイプと言うジャンルのレンズなんですが、他社に比べてフランジバックの短いコニカのカメラ用なのでその分レンズの方が長くなってしまい、他社のパンケーキレンズに比べるとそれほど薄いとは感じられません。コニカの場合、この短いフランジバックを利用してアダプターを多種類用意して他社のレンズを自社のボディーに取り付けられる事を特徴として、他社のユーザーを取り込もうとしていた様子です。この作戦が上手くいったのかどうかはわかりませんが、デジタル時代の初期には短いフランジバックが災いして殆ど顧みられなかったレンズになってしまいました。最近はフランジバックが極端に短いミラーレスの登場で問題なく使えるようにはなりましたが、他のフルレンズと比べてみても使ってみようと言う人はそれほど多くは無い様子です。
もちろんコニカのレンズでもMマウントのヘキサノンレンズの様に人気があって非常に高価になっているレンズもありますが、ARマウントについては比較的安価に手に入ります。その戦略が災いして でご紹介した様に以前はアダプターが無かったのでマウントを改造して使っていましたが、最近は安価なアダプターも手に入る様になったので気軽に使えるようになりました。