今日掲載のレンズはCarl Zeiss Jena Biometar 2.8/80(上、Nikon FEに取り付けられている)、Carl Zeiss Jena Biometar 2.8/120(下左)、MC BIOMETAR 2.8/120 CARL ZEISS JENA DDR(下右)の三本、我が家の困ったチャン三兄弟です。描写に付いてはまだどのレンズもご紹介していません。ペンタコン6系のマウントを持った中判用のレンズです。ハッセル系のCarl Ziessレンズが見事な正五角形の絞りの形をしていますのでもう少し絞りの形の綺麗なCarl Ziessのレンズが欲しいと思って手に入れた物です。
この時期は温度が下がるためにグリスに関係したトラブルが起こり易くなります。特にCarl Zeiss Jenaのレンズはこのグリス関係のトラブルが多いのですが、その中でもペンタコン6系のレンズは群を抜いて多いと言う事です。もちろん三本とも購入時には問題無い物を選んでいますし、手元に届いた時には動作確認をして全く問題有りませんでした。でも、温かい時には問題なかったレンズが寒くなってからは120mmの二本が共に漏れたヘリコイドグリスが絞り羽にまわってしまって固着してしまいました。80mmの方はヘリコイドグリスが古くなったのかヘリコイド自体が固着して動かなくなってしまいました。幸いなことに三本ともそれ複雑な構造はしていないので、分解して掃除をしてやれば簡単に元にもどります。本来ならば絞り羽は完全に分解して洗浄してやれば良いのですが、取り敢えず絞り羽が露出するところまで分解してグリスをふき取っただけで使える様になりました。しかし、一か月も放置して置いたら一本は又元に戻って固着してしまいました。このレンズはしばらく使わなかった場合は、使う前には必ず掃除をすると言う人もいる位絞り関係のトラブルを起こす様子です。また、時間をみて分解掃除をしないといけないですね。80mmのヘリコイドの方は完全に分解してグリスを新しい物に交換したので取り敢えず今のところは問題は無さそうです。
他の手持ちのJenaのレンズでも絞りにヘリコイドグリスが回っていたりグリスが不均一になっていて回転トルクが変動したりと色々と問題が出ていますし、他の人の物を見てみても色々とグリス関係のトラブルが起きている様子です。
Jenaのレンズに限らず古レンズではこのグリスに関連したトラブルは結構多いので購入する時は出来れば整備されている物を購入した方が良いと思います。でも、確りと整備されているレンズはやはりそれなりのお値段になっては仕舞うんですが。